haka と yuki
降水量0と一ヶ月以上言われ続けている空に、線香の煙が昇ってゆく。
煙が呼び水になったわけでもないだろうが、ついさっきまで冬の太陽の温もりを感じていたその場所に、鼠色の厚く重い雲がどんどん移動して頭の上を蔽い、雪片がいっせいに舞い始めた。とたんに、風の流れが変わる。
読経と線香がまとわりついていた意識に、羽毛がふぁさりと触れたような感覚で光る、冷たさを感じた。
おびただしい墓の数箇所、伸びたまま冬枯れの草がもたれかかった墓石もあれば、百合や菊を交えた仏花に囲まれた墓もあり、結晶さえ定かでなくなった雪はそれら全てに隔てなく降りかかり、合掌する老若男女の頭にも肩にも等しく降りかかる。
小雪が水滴にかわっては、顔や手を微かに濡らして、すぐに消え去る。
墓石の向こうの世界・時間を止めた者達の眠りの底に水滴が集まり、
集まったその小さな流れにのってどこかに運び去られてしまうような、幻想に包まれる。
運ばれた先にあるのは、骨さえ朽ち果てた まるで砂漠のような世界か、、、。
見ようとしても見えない意識のみが宙(そら)に浮いているような感覚だけの世界か、、、。
「縁」が廻り、どの墓に入るか、行き倒れとなるか、無縁さんになるか、、、
思ってもしかたがないことさえ浮かんできていた。
思わずついたため息が、彼岸の彼方をぐるりと駆け巡って、冷たく水滴となって肌を濡らすかのように、その雪の源を探ってしまうかのような果てない思いに再度ため息をついたころ、散会となる。
雪は、、、降りやんでいた。
煙が呼び水になったわけでもないだろうが、ついさっきまで冬の太陽の温もりを感じていたその場所に、鼠色の厚く重い雲がどんどん移動して頭の上を蔽い、雪片がいっせいに舞い始めた。とたんに、風の流れが変わる。
読経と線香がまとわりついていた意識に、羽毛がふぁさりと触れたような感覚で光る、冷たさを感じた。
おびただしい墓の数箇所、伸びたまま冬枯れの草がもたれかかった墓石もあれば、百合や菊を交えた仏花に囲まれた墓もあり、結晶さえ定かでなくなった雪はそれら全てに隔てなく降りかかり、合掌する老若男女の頭にも肩にも等しく降りかかる。
小雪が水滴にかわっては、顔や手を微かに濡らして、すぐに消え去る。
墓石の向こうの世界・時間を止めた者達の眠りの底に水滴が集まり、
集まったその小さな流れにのってどこかに運び去られてしまうような、幻想に包まれる。
運ばれた先にあるのは、骨さえ朽ち果てた まるで砂漠のような世界か、、、。
見ようとしても見えない意識のみが宙(そら)に浮いているような感覚だけの世界か、、、。
「縁」が廻り、どの墓に入るか、行き倒れとなるか、無縁さんになるか、、、
思ってもしかたがないことさえ浮かんできていた。
思わずついたため息が、彼岸の彼方をぐるりと駆け巡って、冷たく水滴となって肌を濡らすかのように、その雪の源を探ってしまうかのような果てない思いに再度ため息をついたころ、散会となる。
雪は、、、降りやんでいた。
by hitomi8114-i | 2011-02-01 23:10 | 散文 | Comments(2)
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
鍵コメントさんへ
おはようございます。
「セリフ」ですか!?
一場面のように考えたら、、、。逆になるほどと!
うん。少し考えてみます。
ありがとう(^^v
おはようございます。
「セリフ」ですか!?
一場面のように考えたら、、、。逆になるほどと!
うん。少し考えてみます。
ありがとう(^^v

